あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

4.4.2018

ふと、このブログの存在を思い出す

最後の投稿から1年が経っているだなんて、にわかには信じられないというのが正直な感想だ

 

 

大学1年目は、本当に色々とめまぐるしくすぎて、なんて丁稚でシャビーな表現だけれど、

とにかく今までよりは断然、生きにくさを感じなくて、

 

多分、幸福な環境だったのだと、思う

 

それでも、

「ああ、6年前の時点で私の選べる道は本当に狭まってしまっていたのだなあ」だとか、

「もっと外へ、先へ、行きたい」だとか、

「やっぱり、この足元と頭の中身が頼りなくて情けないなあ」だとか。

 

嬉しい発見も、かなしい発見も

 

新しい場所へ、足を踏み入れることができるのは嬉しい、

けど、それで知らない場所が減ってしまう方が、はるかにかなしい気もして、

でも結局それって、知ったか程度のことなんだろうな、ともぼんやり

 

結局土台作りに専念して、コマを進めることは当然出来なくて、

今年もそうなりそうな予感

よく生き急いでるね、と言われるだけあって、とても焦っている

 

 

 

今日から2年目が始まる

 

もう4分の1が終わったのだと思うと、ますます焦るけど、

去年と何か変わった感じもしなくて、ただ延長線上にあるというだけ

 

誕生日の特別感も感じられない私だからなのかもしれないけれど笑

 

 

二週間前くらいまでヨーロッパにいたわけだけど、

もうそんな経ったのか、とも思うし、まだそれだけか、とも思う

 

今年のヨーロッパは死者が出るほどの異常な寒波で、

向こうにいるときは気温がプラスなだけで、友達と跳ねて喜んでいたはずなのに、

戻ってきてからは10度台で寒さを感じた

 

向こうでは寒さに強い方だったのにな

 

 

とはいえ、もう春の陽気を通り越して、初夏の如きあたたかさ

花の色はもう薄れ、葉桜へと衣替えしつつある。

 

最寄駅の並木がいつのまにか青々と茂っていて、

まだ四月冒頭なのに、五月だなあ、と思ってしまった

 

 

新歓をする側を初めて体験したわけだけど、

(というか私が勧誘している時点でネタ感がすごい)

 

まあ当然英会話とか、大学1年目のこの時期に興味ない子が勧誘如きで興味を持ってくれるはずもなく笑

 

なんかふとチラシが目に入った時、暇な時にフラリと訪れて見ようかな、くらいの立ち位置が確保できればいいんじゃないかな、と呑気に思う

 

事実だと思うし、私もそうだったから

 

よくもまあ、英語とか大嫌いだったのにこんなサークルに入ろうと決心したよな、とは思うけど、間違いではなかったと思うのです

(結果的に今は英語の有用性をひしひしと感じて、勉強真面目にやらなかったことをひたすら後悔している日々だし)

 

サークルといえば、今日語学繋がり(だけじゃないけど)に、他大のサークルに誘われたのでした

 

色々読書系のサークルに入ってみたりはしたけど、毛色が合わなくてスッと消えてきたので、結局そっちは趣味に止まったままだし

だって私は現代小説と海外小説メインで普段から読んでるし、

明治あたりの文学にはあまり造詣が深くないのです…

 

ビブリオはすごく興味があったけど、なかなか縁もなく手が出なくて、

意識高い系の人が集まるところならまた趣味が合わないなって思ったし

 

でも映画とか漫画とか紹介する人もいるみたいで、一安心

その雰囲気ならいけるかも、と

(これはストライク、と思っても何となく手を出せずにいた分野は、その後とてもハマることが多いのは人生経験上学んでいる)

 

久しぶりにときめいた、よ

 やっぱり私は読むのが好きだし、書くのも好きだって再確認できた

 言葉の海に、いつまでも沈んでいられたらいいのに

 

この前、自問自答したのは、

 

「この先本は読めるけど人と喋れなくなるのと、人と交われるけど読書を取り上げられるのは、どっちがいい?」

 

ということで、

気づけば迷わず前者を選ぶ自分がいた

 

人がいなければ本は書かれず、人が交わらなければ知識は生まれない

そんなことはとっくに分かっているけれど、

 

やっぱり本のない人生の方が私は何百倍も怖いなって、

その状況に立たされていない私は考えるわけで

 

馬鹿だなと自分でも思うし、人も私のことを馬鹿だと指差すだろうけど、

私にとって、人から直接語りかけられるよりも、誰かが綴ってくれた言葉を読む方が好ましいと思ってしまうのは、もう変えられないことのような気がする

 

 

本当は明日ドイツ語のテストがあって、勉強しなければならなかったのだけれど、

皮膚科に行く予定が、お休みだったのでぽっかり空いた時間に油断し、

 

桜庭一樹の『荒野』を一気読みしてしまう

荒野 (文春文庫)

荒野 (文春文庫)

 

 鎌倉が舞台の作品で、内容的にも、ああなるほど、謎のラインナップのうちの一つとして母校においてあるわけだ、と納得。

 

全体的に他の作品と比べて文体の癖が強くなくて、皆んな読みやすいんじゃないかな、と感じた

 

いや勿論桜庭さんの作品は結構文体作品ごとに違うのだけれど、その中でも、という

 

 

桜庭さんの作品を読んでいて、泣かないことがない

(それが一般的に情動を揺さぶる場面かどうかは定かではない)

 

今回の涙腺崩壊ポイントも、物語の筋に関係ないわけじゃないけど、

主人公の父親が、落ち込んだ様子の主人公に「どうした」と声をかける場面だった

 

自分でも意味が分からなくて、焦ったのだけれど、止めることもできず、

一旦本を伏せる

 

ただ、ぼんやりと、

 

私には父親が足りなかったんだろうなあ、

もっとおとこが、欲しかったのかもしれないなあ、

 

なんてことを考え始めるわけです

 

それにしても桜庭さんの描くおとこのひとは、どうして誰も彼も魅力的なんだろう

かっこいい、というよりも、魅せられてしまう

 

何か古来の魔力がこもっているとしか思えない

 

もちろん、もちろん、彼女の描く少女も大好きなんだけど

私がおんなだからかな、好き、というよりも、

 

彼女たちは、切ないほど、愛おしいのです