あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

29.8.2018

 

 

 

本当にこの二日間は怒涛の追い上げ期間だった
正直、まだ昨日の気分なので、昨日の日付で書かせてほしい笑

 

まず、一昨日の話

 

一昨日は、インターンに行ってきたはいいものの、
私が起きられなかったり、途中で色々あって集中が切れてしまって、
14時には上がる予定だったのに15時半になってしまっていた

 

そうして退勤した時に、お腹が猛烈に痛くなって、
こんなに重い症状は久しぶりだったし、珍しい
一瞬その最寄駅から帰れないのではないかと思うほどだった
電車の冷風が私の腹部を突き刺してみたいだったけど、どこにも逃げ場はなく、
帰りは自宅の最寄り駅まで母に迎えにきてもらわなければならなかった

 

身近にもやもやすることができてしまったのと、
このタイミングでの鈍痛に、絶望しそうになる

 

 

唐突だけれど、昔の話をしようと思う

 

私が前回小説賞に挑戦しようと思ったのは、5年前の春だった
その時期は、中学から高校に上がる時期で、
うちの学校は中高一貫なのだけれど、それでも色々物事は動く

 

試験も終わり、時間にゆとりができた私は、
前から練っていた案で、好きな物語を鋭意製作中だった
朝弱い私にも関わらず、毎日午前5時に起きて、部活や学校に行って、
帰ってきてからも、また書く

 

当時ネットでちょっとずつ公開していた物語も一ヶ月休んでいた
その連載も中々順位を伸ばしている時期だった

 

それでも賞に応募することを優先させたのは、
今から出していれば、絶対に実力がつくと思ったから
挑戦は、早ければ早いほどいいと思っていたし
上手いか下手かは別として、それぐらい本気だった

 

卒業式を目前に控えたある夕方、
いつも通りパソコンに向かっていたのだけれど、どうにも身体が怠くて頭がうまく回らない
微熱でもあるのだろうか、そう思って測ると、思わぬ数字が飛び込んできた
私の身体が39度に熱されていたのは、インフルエンザの所為だった

 

その年はインフルエンザが1月から2月の試験期間にかけて大流行していた
私はその時期にかかることはなかったので、追試の嵐を免れたのだけれど、
正直私はそっちの方が良かった
卒業式にも出れなくて、冗談だと思うけれど「留年したの?」なんて噂が飛び交う始末

 

完全に執筆ペースを折られた私の作品は、どうやっても〆切に間に合わなくて、
うだるような熱の中、私は絶望に打ちひしがれた

 

そして高校に上がると、色々な問題が発生して、
私は少し投げやりな気持ちになっていた
高一の私は、毎日生きて、学校に行って、部活に参加するので精一杯だった
当然、連載の投稿も先延ばしにしがちになった

 

それから、私はしばらく文章が書けなくなった
本も読めなくなった
たまに書いて、読むのは、とても楽しい
でも、体力と気力が足りなくて、頭を動かし続けることができなくなっていた

 

久しぶりに書こうとするたびに、毎回作品を読み直す
自分の構想していた流れや伏線の回収方法がまるで分からない

 

さらにインプットとアウトプットを同時にやめた私は、
常に言葉に飢えている状態で、自分の言いたいことを瞬時に綴れず、
その一瞬の間に、伝えたかった感情は虚空に溶けてゆく

 

私はどうやって言葉を綴っていたのだろう

 

私はだんだん、文章を書くことが苦痛になっていった
書いても書いても、以前の自分と今の自分がはっきりと断絶していることだけが分かり、どうやっても感覚を取り戻せないから
唯一信じていた自分の力が失われていることに、向き合いたくなかった

 

スランプに陥ったまま、高校三年間は終了してしまう
時々フレーズや情景が思い浮かぶことがあっても、それを完成させる気力はついに帰ってこなかった
結局連載している小説は、まだ宙に浮いたままだ

 

 

長くなってしまったけれど、
勿論私が書けなくなった理由は、病気とタイミングのせいだけじゃない
自分が諦めてしまったのが一番の原因だ
それでも私は「終わらせられない」トラウマを抱えることになった

 

今回もそうかと思った
また、私の頭は私の身体に邪魔をされるのか
自分の身体のステータスの低さに、あきれて言葉も出ない

 

でも、今回は違った
確かにそのせいで本当に滑り込み直前になってしまった
寝間着の山姥みたいな格好で、深夜にコンビニを三軒はしごする羽目になった
そして今日(30日)からベトナム旅行だというのに、私は一睡もしないまま家を出る

 

それでも、今回私はちゃんと終わりを迎えた
生まれて初めて、長編を完結させた

 

正直、感慨深かったのは最後のエピローグに辿り着いた瞬間だったかもしれない

 

本当の終わりというのは、
誤字と表記ゆれチェック、規定違反をしていないかチェック、印刷に抜けがないかチェック、そして梱包、
という果てしなく地味な作業の末に迎えるもので、正直その時には辟易としてしまっている

 

それでも、149枚の厚みは恐ろしい重量感で、少なからず驚いた
これを私は一人で書いたのか、この二週間とちょっとで

 

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あとはベトナムから帰ってきた時に、
原稿が家のポストに突き戻されていないことを願うばかりだ

 

帰ってきた時は、仕方ないので来年出そうと思う、笑

 

5時のアラームが鳴った
いつのまにか空は白んでいて、
ああ、こうやって朝は訪れるんだね、と
ちょっとだけ、柄にもなく感動している