あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

25.1.2024

今日は、淡々とタスクをこなしていく、というよりか
輪郭が不明確な課題についての議論や
確認が確認を呼び込むような問題に終始していて
あまり完了感のない一日だった

 

それでもほぼ定時で切り上げてオフィスを出ようとすると、
寒気がすでにエントランスに忍び込んでいる

 

冬だな、と寒空を肩で切って、赤坂の方へ急ぐ
それにしても、どうして赤坂周辺って、
こんなにも外国的な印象を受けるのかしら、
今度じっくり考えてみよう、とか、
ああ、美味しそうなお店がいっぱい、とか煩悩を巡らせて

 

最後の角を折れると、そこはいきなり住宅街で
急に立ち昇った生活の気配に、やや驚き
地図が指し示した場所を見上げると、そこは風変わりなアパートメント

 

呼び鈴を鳴らして立ち入ると、
まるで戦間期のヨーロッパのような、
やや退廃的な雰囲気のレセプションに、
深緑色のポストがずらり、木製のエレベーター

 

二階まで上がった先、明るい近代的な灯りに
目的地についたことを知る

 

展示最終日の最終回の時間だというのに、朗らかな会話の漏れる店内
目を瞠る点数のうつくしい木製トレイの数々

 

色々手にとってはみるものの、
何が何だかわからなくなってしまい、
結局最後に目についたのは、粉引のデザートカップ

 

ここ数年、色々な器を見てきたけれど、
やっぱりわたしは、粉引に弱いのだなぁ、と苦笑

 

最初は「でも用途が限られそうだし」と注意を半ば逸らすようにしていたのだけれど、
トレイと他の器と共にテーブルセットされているのを見て、一気に印象が変わる

 

横から見ると確かにデザートカップなのだけれど、
上から見たらやや高めの器、という印象が強まり、
「意外と普段使いも大丈夫そうですね」とお店の人に訊ねると、
「はい、もうなんでも。ポテサラとか」とあっけらかんとおっしゃるものだから、
いよいよ購入の意をかためる

 

あらためてうちに迎え入れてみて、ながめて、
幸福感に浸っている

 

 

やっぱり、原物をみての買い物は間違いがないなぁ
さて、どのように使っていこうか