あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

8.10.2019

 

 

 

また、Wi-Fiの調子がおかしくなって、
しばらくインターネットにつなぎにくい状態が続いている

 

正直、このインターネットへの対応には飽き飽きしているし、
あり得ない、とさえ思う

 

連絡先は人づてに聞かないと分からなかったし、
せっかく書類が届いたかと思いきや、
丁度システム変更の時期に差し掛かって、
うまく設定できないし

 

時期は仕方ないと言えばそうなのかもしれないけど、
直前に申し込んでいるのだから、
何かしらの情報は提供するべきだと思うし
今まで使えていた連絡先が急にアカウントごと消えて、
紙に書いてあるウェブサイトは“存在しません”と言われる

 

時期にしたって、
なんで人が引っ越して来てバタつくこの時期に
よりによって変えなければならないのか、という感じだし
そもそも有料ではなかったはずのインターネットが
これに伴って有料化するっぽいのも腹が立つ

 

まあ、こんなことをグチグチ言っても仕方ないのだけれど、
履修登録など、何かとインターネットが必要なこの時期に使えないのは、
非常に困る、ほんとうに

そして、どの方法を取ったとしても最低1〜2週間はセットアップまでに時間がかかる
引っ越して来て右も左も分からずに生活を始めなければならない学生にとって、
これはあまり、親切ではないよね

 

 

 

こうした事情で更新が滞っていた間、
私は例の留学生たちの集まりに顔を出して、
それはそれは楽しいひと時を過ごしていた

 

最初はとんでもなくパリピなグループに飛び込んでしまったかもしれぬ、と
恐れ慄いていたけれど

話せば話すほど、深みのある人々だった

一昨日の夜はある子の家に集まって、
トルティーヤパーティー

最初はたわいのないことを話していただけだったけれど、
留学の意義から、過労と医療従事者の現状、
それから、政治談義まで

 

その話が始まった時には、日本人は私しかいなくて、
つまり私が日本人の“顔”となっていたわけで

 

発端は韓国人の子が両国間政府の関係悪化について言及したこと

“日本政府は正式な謝罪をしていない”

と言われて、本当にその通りだし

 

“でも日本の多くの人は、何が行けないのか理解していない”

という話から、日本の歴史教育の話になって、
最後に日本政府の最近の動向

 

もちろん、これを全てドイツ語で説明しなければならなかったし、
日本語でも扱うのが難しいこの問題を、
ドイツ語で正確に話すには、無理がある

 

けれど、実は日本では江戸・明治までは詳しい歴史を習うのに、

WW2以降の歴史については、本当にざっくりしか習わない、ということを述べると、
チェコ人の子から、
“本当に?本当に満州事変と三国同盟と敗戦についてしか習わないの?”

と追撃を受けて
もう本当に、心が苦しい

 

それだけではない、けど
私が受験のない特殊な環境で育ったのもある、けど

あくまで私が小中高で習った中で、強く記憶に残っているのは
本当にその程度

もちろん教育だけの問題ではなくて、私が不勉強だったというのもあると思う

 

けれど、この後のことは、マルタ会談、東西冷戦、ヤルタ会談湾岸戦争9.11

本当にキーワードしか習わなかった

私が詳しいことを学んだのは正直、今年に入ってからだ

 

もちろん彼らには私自身を責める気持ちは一切ない
けれど、矢面に立つ、というのはこういうことだ

 

知らぬ存ぜぬでは済まされない空気
それは、本当の意味で日本で体感したことのなかったもの

 

その時代を生きていなかったとしても、
私たちは知らなければならないし、学び続けなければならない
それが国際上でいう、責任というものだ

 

だから皆本当に優しいし、話は面白いし、最高だったのだけれど、
一人で勝手に、少し落ちていた
と同時に、改めてこの場に入られてよかったな、と思った

 

実は次の日、すなわち昨日は
いわゆる最初のオリエンだったのだけれど、
その前後もずっと一緒にいて
しかもチェコ人の子が

“さっき私叔母になったの!ショット飲むしか!”

と声をかけてきたので、急遽また家に集まることに

 

そこでしばらくダラダラした後、

Neustadtのカフェバーでの交流会に遅れて参加

 

すでにその時私はほろ酔い気味だったのだけど、
やはりそこでも政治談義が始まって

でも、良かったな、と思えたのは、
例のチェコ人の子に、
“あなたは私が今まで出会った日本人の中で唯一、
私と政治について問題なく語り合える人だよ”

と言ってもらえたこと

 

きっと、問題がないわけではない
言語の壁によって何かが見えなくなっていることもあるだろう
私の言葉がどんな伝わり方をしているのかは、
本当のところ分からないわけだし

 

けれど、そういってもらえることで
私が今まで政治と向き合ってきたこと、

そして私の捉えている日本の現状を、脚色せずに話したこと、
その全ては無駄ではない、と初めて確信できる

 

前も話したけれど、そのグループにはもう二人日本人がいて、
でも韓国人の子から、
“彼はあまり政治について話したがらないんだ”
と聞いていた

 

彼はもう一年留学済みだから、
私たちの中で一番ドイツ語ができる

けれど、彼は1年間しか政治学科にいなかったし、

(そして退学した今、正規留学生としてドイツ生活をスタートさせようとしている)

18と、まだうら若い

 

私も18の時に、そんな話を振られていたら、
いくらドイツ語ができようと、どんなことを答えていたことやら

 

私はたまたま政治を学んでいて(十分ではないにしろ)
ある程度政治的なものの見方ができるようになった、はずだし、

周りの人の豊かさに恵まれてきたから、
様々な視点で物事を見ることを、この数年で学んだ

 

それが今、異文化の中で生きていることは、
喜ばしい以外の何物でもない

 

そして今日も、これからパーティーに出かける
正直、なんでこんなに夜出歩きまくってるのか不明だけど、笑

でも今は、人と接することが楽しいと思えている今を、大切にしたい