あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

17.8.2019

 

 

 

昨日は少しだけ、辛くなってしまった

 

午後、訪れていたのは、
旧東ドイツ時代の刑務所だった施設
ここには"Stasi"という旧東ドイツの秘密警察によって、
捕らえられた人たちが囚われていた

 

その人々の多くは、
現代の感覚から言えば完全に無実な人たち

 

ソ連の敷いていた共産主義の下には、
言論の自由や、思想の自由、なんてものは保障されていなかった

 

公式・非公式を問わず、
旧東ドイツは諜報網が張り巡らされていて、
少しでも疑いのあるものは、
例え確かな証拠がなかったとしても、
皆、刑務所送りにさせられた

 

そしてここ、Hoheschönhausenは、
当時のありのままの施設の様子を無料で公開している

 

そして私たちを導いてくれたのは、
実際にここに捕らえられていた経験のある人々だった

 

私の班のガイドを務めてくれた女性は、
名前を検索したら、ウィキペディアに載っているような、名の知れた人

 

そして勿論、彼女はここに捕らえられていた経験があるわけだし、
真剣になるのは、当然で

 

結論から言うと、
私は彼女が話している内容を言葉の端々から推測することはできても、
殆ど全ての説明を理解することができなかった

 

彼女が扱うドイツ語は、
私のようなひよっ子が理解するには難しすぎて
でも、勿論コースの子たちの中にはC1を持っている子もいるから、
ちゃんと全部理解している子も、いるわけで

 

引率の先生が私たちのクラスの先生だったのだけれど、
途中で「大丈夫?分かる?」と声をかけてくれたのだけれど、
その時、急にグッときてしまった

 

彼女の緊迫した語り口からくる、張り詰めた空気のせいなのか、
全く話している内容が分からないことに対する恐怖なのか、
あるいは、あまりの能力の足りなさに対する、情けなさなのか

 

多分、全部が合わさっていたんだろうけれど、
帰りの路面電車で一人、また思い出しながら歯を食いしばっていた時に、
ああ、本当に私ってドイツ語全然できてないんだなって
悔しくて、悔しくて

 

何でも急に上手くなることなんて、無理
それは分かっているけれど、
焦りと不安でぐちゃぐちゃになると、
急に無力感と恐怖に晒されてしまう

それの、繰り返し

 

そのあと、つかの間だけ、
昔ドイツでピアノを習っていた恩師の先生と会って、
これまた楽しい時間を過ごした
(何故かその日はレストランが14周年で、
全てビュッフェ、踊り子のダンス付きという不思議な回だった)

 

けれど、やっぱり尾を引いているのか、
あの優しいコースの先生から、
「もっとやる気を示してくれないと、
コースに出席していたと認められないので、
奨学金を出すことができません」
という旨のメールを受け取る、という最悪の悪夢で目を覚ました
(あまりにもリアルだったので、今一度チェックしてしまった)

 

まあ、こんなことを言っていても、
一向にドイツ語ができるようになるわけでもなし、なんだけれど

 

 

 

今日は国会議事堂見学

 

こちらについてから1、2度しか雨は降っていなくて、
さすがに今日あたり降るかな、と
朝、小道を歩いていたら、予想通り雨粒を肌で感じる

 

のだけれど、議事堂内のツアーを終えて、
いざ名物の丸天井に登る、となった時には、
見事な晴れ模様が空一面に広がっていた

 

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今日の見学の内容は、
昨日よりは断然理解することができた
それは少し見聞きしていたテーマだからというのもあるけれど、
やはり昨日のツアーの内容はよっぽど難しかったのだと思う

 

見学が終わった後は、Friedlich通りを歩いていたのだけれど、
この時は散歩にちょうど良い、曇り空

 

いやはや、私って本当に晴れ女なんじゃないか、と思ってしまった

 

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そして、何気なく入ったお店が、4フロアもある本屋さんで、
品揃えといい、雰囲気といい、抜群
しかも24時まで営業ときた
ここなら一生、時間を忘れて眺めていられる自信があるし、
この本屋の存在だけで、
本留学ベルリン組が羨ましくなってしまった

 

この後、ようやく念願のショッピング
まずはギャラリー・ラファイエットへ行くと、
サマーセールの真っ最中だった

 

以前、ベルリンに小旅行をした時、
日曜日だったのだけれどたまたま空いている日で、
同じくセール期間だった

 

なんだか、もう呼び込まれているとしか思えない

 

ここの地下が、輸入食品がずらり並ぶ脇に、
イートインスペースがあるのだけれど、
ここのパン屋のパン・オ・ショコラは、
毎回欠かさずに食べている

 

このパンだけは、
恐ろしいほどの偏食だった幼少期の私も口にしたので、
ほぼ毎週のように食べていた、思い出深いパン

 

デパ地下の割に、一つ1.6€とそんなに高くはない
持ち帰りなら1.3€だし

 

今日は贅沢にカフェラテとともに、頂いてきた
昼食を兼ねているなら、これくらい許されるだろう

 

 

 

そして散々迷った挙句、セール品は買わずに、
憧れのアニエス・ベーのカットソーを買うという

 

それから、当初の目的地だったポツダム広場まで歩いてきて、
これまた大きなモールを散策する

 

これだけの店舗数を一気に見たことで、
それぞれの価格帯と、自分の好みに合うブランドを発見することができた
肌寒い季節を乗り切るための服が欲しいというのもあったけれど、
今日の主目的はこれだったので、二着しか買っていないけれど大方満足
そもそも移動のことを考えたら、そんなに荷物は増やせない

 

そんなことをしていたら、帰宅がまた遅くなってしまって、
気づいたら、こんな時間

 

本当は早めに帰って勉強する予定だったのだけれど、
まあ、仕方ない
来週は今よりも時間があるはずなので、そこでなんとか補完したい

 

そんなことよりも、明日はライプツィヒへの遠足
登校する時よりは遅起きでいいけれど、絶対遅れられないし
備えて早く寝なくちゃね