あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

5.12.2018

 

 

 

インターン先からの帰り道、

中目黒の街を早足で歩きながら、

木々にぐるぐると巻き付いた、電飾を眺める

 

もう、ここに勤めはじめてから、1年が経つ

 

それまで中目黒は、行きたくないバイト先に向かうための乗り継ぎ駅でしかなく

 

惨めな気持ちのまま、駅のホームから、

高層ビルと、大きな道路を一人眺めたことも、あった

 

それから、そこをやめて、ここにインターンとして通い始めた昨年の晩秋、

「これが、東京か、私も、東京を歩けるようになったのだなぁ」

と、噛み締めながらも、

周りで闊歩する変わった風貌の人々の視線を、おろおろと避けるようにして、

肩を縮こめて、歩いたものだなぁ

 

それが今では、何でもないように、こうして大股で堂々と歩くことができる

人は、こうして変化していくのだな、と少ししんみり

 

昼間に、

もう個人的に話すこともないかもしれない、友人だった人と、

学校を出るときにすれ違って

 

彼女は、ぱきっとしたピンクのタイツを身につけて、

髪の毛もきっちりとセットして、

可愛らしいお友達と一緒に、学校に向かってゆっくりと歩いていた

 

対する私は、黒のスキニーに、紺のV字のセーター、

髪の毛は、伸ばしっぱなしのまま、

一人で、足早にインターン先へ向かっている

 

こうも、対照的なのか、と

この二人が、ゼロ距離にいたなんて、誰が信じるんだろう

 

きっと、前のままだったら、私は彼女の話にうんうんと頷いて、

服装に関しても、曖昧に笑いながら、肯定していたのだろうか

 

私は、私の価値観があって、

人には、人の価値観もあることを学んだから、

もし人から、それに同意を求められたら、否定はしないと決めている

否定と、私の感性から捉えた感想を言うことは、別個のものだと思っているし

 

同時に私は、私の感性が彼女に受け入れられないことも学んだから、

いつしか、もうそのことについて自分から触れることはなくなったけれど

 

 

 

明日、また劇の練習で朝が早いから、

ドイツ語だけ進めて、英語とフィンランド語は、お休み

これで寝坊とか、本当に笑えないし

 

はあ、よく寝られますように