あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

22.11.2018

 

 

 

世の明けきらぬ中、外へ繰り出して、フィンランド最古の街へ

 

 

 

今日の日の出時刻は、AM08:36

私たちがトラムへ乗り込んだのは、AM07:36

ちょうど、太陽が顔を出す一時間前

一番、屋外が冷え込む時間帯

 

いつもならとうに陽の登っている時間なのに、こうだと、

なんだか自分がすごく早起きをしているような気分になり、嬉しくなる

子供っぽい感覚に、自分でも呆れるけれど

 

 

 

それから、狙っていたパン屋さんに、開店と同時に入り込む

そこまでは良かったのだけれど、まあ見事にフィンランド語が分からず、

あたふたした後に、キッシュとケーキを一つずつ

 

けれど、どうやらお姉さんはキッシュの存在を忘れていたようで、

遠慮気味に尋ねると、頭を抱えてトースターに突っ込み、

コーヒーとお茶をサービスしてくれた

 

ためらいのない優しさと、転がり落ちてきた幸運に浸かるのもつかの間、

バスの時刻が迫っていたので、カンピ地区を疾走

いつの間にか、夜は明けていた

 

トゥルク行きかと思いきや、ナーンタリ行きだったという罠にはまり、

危うく予約していたバスを、逃すところだった

 

車内でちらりとドイツ語に触れながら、薄暗い風景を望む

最初は夜が明けたてだからかと思っていたけれど、明るさは変わらない

北国の日の光は、こんなにも弱いのか

 

そして、ここがトゥルクかな、という場所で降りると、

見事に2駅手前で降りてしまっていた、あるある

 

 

 

トゥルク大聖堂を拝んでから、

トゥルク城へのバスに乗るために、マーケット広場へ

 

しかし、なんと広場が工事中だったので、思うように地図も読めず

目の前でバスを逃しながらも、なんとか辿り着くことができた

 

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アウラ川とバルト海に面したこの城は、主に城塞として使用された

中世の面影が充満した、中庭

この木造の渡り廊下が、たまらないのだった

 

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驚くほど充実した室内展示が、わずか5ユーロで楽しめるというのは、破格だ

こういう時に、自分が学生で良かった、と心底思う

 

色々なアクシデントのおかげで、市内に戻ってきた時には14時半

 

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昼食を探し求めて辿り着いたのは、アウラ川沿いのカフェ

 

また、フィンランド語に降参して、レジのお兄さんに尋ねると、

彼も頑張って英語で答えてくれた

 

優しさと可愛さが疲れた体に沁みたんだぜ

 

フォカッチャとカプチーノとパスタがセットになって、8.90ユーロは、

やっぱりフィンランドにしては破格だと思う(金の話ばっかりだな)

 

 

 

それからまた、私がどうしても行きたかった中世博物館を訪れたのだけれど、

ここが予想外に、楽しい

 

発掘されたトゥルクの建築物を、そっくりそのまま屋内に持ってきたもので、

説明も、子供でも分かりやすく楽しめるように、

モデルキャラクターを使用して説明が進んで行き、

中世の人々の暮らしが良く分かるように工夫されている

 

途中でチェスのようなゲームに興じたり、

大人気なくクイズに何回も挑戦したりと、

童心に帰ることができたように思う

 

それから、またマーケット広場に戻ってきたのだけれど、

何と、バスの発着所が違うところにあることが発覚

肩を落としながらそこに向かおうとすると、

私のiPhoneの充電が、死亡した

 

インターネットにちゃんと繋げるのは私の方だけなので、焦る

途中バッテリーで持ち直したものの、すぐ切れてしまって、

2回目は復活せず、いよいよ焦る

帰れないのは、困るし

 

友達のバッテリーを借りると、10分近くしてから、ようやく復活

すると、そこには暖かい待合室のようなものが

ここに30分前には入っていたかったよ

 

それから、バスに乗って戻ったのだけれど、

道中、あまりの暗さに、衝撃を受ける

街灯は殆どなく、ぽつぽつと家の光が遠くに光るだけ

今日は満月だったから、まだ、ましだったかもしれない

それでも、暗黒が押し寄せるとは、このことか、と

 

戻ってきてから、スーパーで食料を買い込んで、自炊もどき

希釈しなければならないジュースをそのまま飲んだ時は目を引ん剝いたけれど、

まあそれはそれで、いい思い出