あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

1.11.2018

 

 

 

今年も、あと2ヶ月

街の木々は、やっと彩りをもち始めたけれど、この景色の寿命の、なんと短いことか

 

 

 

きっと、美しかったはずの秋の記憶が、

まるですっぽり抜け落ちているのは、何故なのか

 

一応向こうに1年半はいて、帰国したのが10月だったはずなので、

ベルリンの秋というものを、私は体験しているはずで

 

現に私が通う中高を決めたのも、その風景に景色が似ていたから、のはずなのに

今となっては、残り香の一つもない

 

それはきっと、この美しい季節のあまりの儚さと、

当時の私が、味覚で秋を味わえなかった、ということもあるのかな

 

 

 

今日は友達とジェラートを食べに行く約束だったのだけれど、

まさかの木曜日が定休日で、落ち込む

予定変更でフレンチトーストを食べに行った

 

あつあつ、とろっとろ

 

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クッキーアンドクリームと、チーズクリームのマリアージュ

とことん、ジャンキーな組み合わせに弱い私

 

 

 

色々と積もる話を消化して、それは楽しいひと時だった

 

そして一つだけ、こんな話が

 

このブログにも何度か書いているエアフルトでの海外研修だけれど、

事後報告の冊子に、各自が体験記を寄せた

 

今日話していた彼女は、私の体験記がいたく気に入ったらしく、

その話題になると、これでもか、というほど褒めてくれる

そんなに大した文章ではないのだけれど、

出来栄えはともかく、私は書くことに対しては常に本気で向き合っているから、

そんな何気ない言葉が嬉しい

 

他人に対してやけに批評的な人がいるのだけれど、

ある友達の家で飲んでいる時に、様々な人がその人にこき下ろされていたらしい

 

そしてひょんな事から、その子が私の体験記を褒めるような発言をその場でしたのだけれど、

それに対して彼は良く思わなかったのか、

「あの冊子にあの内容は如何かと思う」というようなことを述べていたのだという

 

 

 

私が書いたのは、エアフルトの街並みの美しさと、語学に対する歯痒い思いを、

情緒たっぷりに綴ったもの

 

痛々しいという感想は甘んじて受けようと思うけれど、

改めて読み返しても、この文章がこの場に適していないとは、全然思わない

 

「絶対嫉妬だったと思うよ」と彼女は言う

自分が一番目立ちたかったんじゃない、と

 

実は私も彼の文章は何度も読んだことがあって、私はその文章を高く評価していた

なんというか、情報の欠落もないけれど、綺麗に削ぎ落とされた文章

無駄がなくて、美しいと思っていた

 

別に傷ついた訳ではなくて、

むしろ不謹慎かもしれないけれど、嬉しいという感情が優っているような

ネガティブな視線を向けられていたとしても、見られていないよりは、マシ

 

ちなみに別に私は自分の体験記が彼よりも優れていると思っているわけではない

というよりも、目指しているベクトルが違いすぎて、比べられない

 

私とは対極に、彼はそこでの生活への不満を、危険なくらい皮肉たっぷりに描いていた

私もその挑戦的な文章を笑いながら読んでいた

 

でも、その趣旨からして、おそらくキャッチーさを狙っていたのは確かだから、

そんな言い方をされてしまったのかな、

その時の彼は、すごく酔っていたみたいだし

 

だけれど、これだけはここにぶちまけたい

(とても子供っぽいけれど)

 

別に私は自分の文章があなたより優れているとも思わないし、

むしろ羨ましい時があるくらいだ

 

でもあなたは知らないだろうけれど、

きっと私はこれまでの人生で、あなたの10倍は文章を書いて、生きてきた

 

だから、もしその時に私の方が少しでも関心を惹いていたとしても、

それは結構、当然の帰結、といえるかもしれない、というよりも、

そう思わないと、私はやってられないよ!

 

 

 

そんなことを思う、夜