あまだれのごとく

時々迷い込む後悔の森

6.5.2019

 

 

 

ようやく年明けから背負いこんでいた案件が、一つ終わった
安堵の溜息に、充足感が圧勝していて、
ああ、私はやっぱり何か作っていないと生きていかれないんだな、と思った

 

 

 

奨学金の書類やらを整えていたら、午前4時が既に迫っていて、
慌ててベッドに潜り込んだけれど、早起きは叶わない

 

午後の時間を各種書類の最終仕上げに消費して、身支度をして出かける
明日の文学フリマに向けて、メンバーと新大久保に前乗りすることになっていた

 

美味しい焼肉を食べてから、製本作業
色々な予定がとち狂ったせいで、だいぶ作業が残っていたのだ

 

途中、つけていた深夜のNHKの放送に笑ったり文句をつけたりしながら、
見知らぬ土地で、ほとんど初対面の人と、やはり4時まで作業を続ける

こんな面白い体験、なかなかできないよ

 

そして、重い瞼を持ち上げて、無理くり8時半に起床して、
なんとか9時過ぎに出られるように支度を済ませて、
いざ、会場へ向かう

 

 

会場はずっとゆるやかな雰囲気で、なんともストレスフリー
そんなことはないのかもしれないけれど、
「市場」や「競争」という言葉が抜け落ちた空間であるように感じるくらい

 

好きなことを、好きな形でそれぞれが表現すること、
それがこんなに楽しかったなんて、思いもしなかった
20部用意していた冊子は、1部も売れないんじゃないかと危惧していたけれど、
何と7冊も売れて、いやはや私的にはびっくり、
結構名刺を持って行ってくださった方もいたから、twitterなども充実させないとなぁ

 

そして、最近は脳を休める間も無く終始フル稼働させなければならない、
という強迫観念に襲われていたけれど、
売り子をしている時は、本当に無心にただ笑っていればよくて、
久しぶりに生きた心地がした
それで商品を手に取ってもらえた時の快感よ

 

けど、やっぱり創作をしていて一番嬉しいのは、
自分が構想していたものが、実体となった時なんだね

 

たとえ誰の手に渡らなかったとしても、
それがそこにある、というだけで、
達成感のような、満足感のような、
何とも言えない充足感が込み上げてくる

 

これだから、創作は癖になってしまう

 

もちろん、これで満足してはいけないのだけれど、
帰り道、早速次巻についての構想をちょろっと話し合う
とりあえず私の課題は、合間の時間を縫って年表を作ること
こりゃあ、地図を作るときよりも遥かに頭を使いそうだ

 

 

打ち上げは本当に帰りたくないくらい楽しくて、
というかこんなに楽しい気持ちになるとは思っていなかったよ
安すぎる価格設定に、ついつい飲み過ぎてしまう

 

あまりに気分が良かったから、
久しぶりにマンションの芝生側をゆらゆらと歩いて、
ああ、小さい頃にはあの手摺を滑り台代わりに滑っていたな、
なんてことを思い出しながら、
いっそ青草の中に倒れ込んで寝てしまいたい、
という気持ちをぐっと抑える

 

帰り道に勢いで摘み取った花は、
底知れぬ強い芳香を普段は放っているはずなのに、
アルコールで麻痺した私の鼻には、
控えめな芳香が嗅ぎ取れるだけ

 

そういうところで自分の状態を図ることはできても、
自身としては、やっぱり信じられないような気持ちなんだよな

 

結局なかなか語学の勉強時間がガンガン削られていて、危機感
明日から、また取り返さないとね